「鬼滅の刃 無限列車編」鑑賞(ネタバレあり)

昨日観た映画というのが「鬼滅の刃」でした。

原作も発売されている単行本は全て読み、アニメも珍しく全話見る位には好きな作品ではあるんですけど、自分は映画は観ないつもりでおりました。

映画館と言えば密集の代名詞なのでコロナが怖いというのもあるんですけど、一番の理由は映像化されている内容です。

自分は原作も単行本の最新刊までは追っていると言いましたが、言い換えると映画化されるエピソードは全て知っているという事になります。

つまりこれから炎柱の煉獄さんがどうなるかも全て知っているわけです。

原作の8巻は本当に久々にマンガを読んで魂が震えるような思いを抱きました。

煉獄さんの生き様と最後には涙腺が緩んだほどです。

自分の中では「鬼滅の刃」の屈指のエピソードだと言い切っても良いでしょう。

それを実績のあるufotableが映像化し、劇場という最高の環境で目の前に叩きつけられて、自分はその衝撃に耐えられるのか不安だったんですよ。

映像の力で説得力を更に持たされた感動のストーリーに精神崩壊してエンヤ婆みたいに「オロロ~ン」とか言いながら泣き崩れるんじゃないかと。

なので感染症も手伝って心の予防線を張る事に決めたんですが、相楽から映画のお誘いを受けたので、まぁ一緒に行くんなら腹を決めるか…と背中を押される感じで劇場に足を運んだ次第です。

で、昨日レイトショーで観ました。

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入場する時に単行本「煉獄零巻」という本と塗り絵を渡され、仕舞う為のバッグも持っていなかったので仕方なく手に持っての鑑賞だったんですが…

 

観終わったら持ってた塗り絵が湿り気を帯びてました。

 

ぶっちゃけて言うと自分は泣く事は無かったです。

やはり予め最後を知っていた事が涙腺の崩壊に繋がらなかったんだと思いましたが、圧倒的な映像と物語の物量に精神は負けて放心状態でしたね。

まず無限列車での戦い自体、既に一本の映画としての体が成されても良い位にボリュームがあるんですよ。

実際の時間はそんなに無かったのかもしれませんけど、上手く区切って放送すればアニメ5話分位にはなるんじゃないかというボリュームです。

それがCMも入らずノンストップで、ハラハラの展開が怒涛の如く押し寄せるのでもうお腹一杯ですよ。

で、下弦の壱を倒してもう終わっても良いや…、と思った時にちゃんと出てくるんですよ上弦の参の猗窩座が。

「ここまで映像化したのに、更にやるのか猗窩座vs煉獄さんを!?」と、分かっているのに驚きは止まりません。

そしてそこから繰り広げられる戦いは更にアニメ1話分は悠にある展開です。

最早、作画の暴力と言っても良い位の拳対刀の殺陣が轟く音響と共に目と頭にぶつけられ、エンディングのスタッフロールを味わい尽くす頃にはもう放心状態でした。

いや凄かった。

圧倒的だよ。

柱と上弦の鬼の力が動画で完璧な形にされて提供されると、それを受け取った者はもう目も頭も心もぶん殴られたようにしか感じないんですね。

涙は後で流せるから、今はこの映像と音にぶん殴られ続けたいっていう、現在の体験に全集中した結果が、持っていた塗り絵と単行本を湿らせるほどの汗だったわけです。

いやぁ、凄いものを見せられたわ。

この下弦の壱、上弦の参との戦いだけで並の映画以上の映像作品として完成する事が出来るってのは予測が出来るようで出来なかったです。

猗窩座の圧倒的な強さと絶望感を表現していた音楽も素晴らしかったですし、それに負けない煉獄さんの芯の強さも、やはり楽曲に彩られていたからこそ見る者に説得力と希望を与える事に成功したんでしょうから、梶浦さんと椎名さんの技術力と表現力にも感服しました。

本当にこの「無限列車編」は劇場の環境で体験しておいた方が良いと思いますので、色々とリスクはあるでしょうけどオススメしておきます。

 

余談ですけど、自分たちが観に行った劇場ではコロナ対策でパンフレットやグッズの購入がシート記入方式になっていました。

それが大分面倒だったので結局パンフは諦めたんですけど、特典で貰った単行本零巻が割とパンフ並みにしっかりした内容だったので自分はこれだけで十分に満足してしまいましたね。

逆にパンフには何が書いてるんだろうと思ったりもしますけど、まぁそれは機会があったらという事で。