「ワンダフルデイズ」鑑賞

2142年の地球。
人々が「エコバン」と呼ばれる、汚染物質を食べて稼動する都市を建造してから、100年の歳月が流れていた。
しかし地球に汚染物質が少なくなり始めた為に、エコバンの未来が長くない事を上層部が懸念し始めてしまう。
そんな折に、中枢施設に侵入者が現れる。
トロール隊員の「ジェイ」は侵入者を追うが、それがかつて死んだと思われていた幼馴染の「スハ」だったと知ってしまう…。

今回見たDVDは、ガイナックスが配給した韓国のアニメ映画です。
近年の韓流ブームで、韓国のドラマや実写映画がたくさん輸入されましたけれど、意外とアニメは入ってきてないんですよね。
ちょっと珍しいと思ったので、どんなもんか借りてみました。


見た感想ですけど、何だか色んなアニメの良い所取りをしたような感じでしたね。
ジェイがバイクで疾走する様は「AKIRA」を連想させられましたし、エコバンの内部は「イノセンス」に出てくるキムの屋敷のようでした。
大友克洋押井守の恩恵は、日本人だけの物じゃないって事が改めて解ったような気がします。
でもキャラクターはアメコミっぽかったですし、韓国の伝統的な衣装が出てきたりもしたので、意味合いは違いますけども「無国籍映画」と言った方がしっくり来るのかもしれません。
それとセンスは良いんですけども、まだアニメとしては動きがぎこちなかったりで、粗さを感じる部分はありました。
この辺はちょっと「ほしのこえ」を見た時に感じた未熟さと似ていますかね。
一人で脚本、製作、監督をこなした新海さんが、この作品の後に「空のむこう、約束の場所」という素晴らしい劇場用アニメを製作してくれたので、「ワンダフルデイズ」のキム・ムンセン監督にも次回作までに大きく成長してくれている事を期待したいと思います。


それにしても、ガイナックスが映画の配給を行うのって初めてなんですね。
ジブリは配給でこけたので、こっちには頑張ってもらいたいものです。