「キングコング」の感想を改めて

観た当日は眠くて投げやりな感想になってしまったので、改めて書かせていただきます。
キングコングはモンスターパニックの古典的名作です。
巨大な猿が大トカゲと戦ったり、高層ビルに登って戦闘機を叩き落したりと、当時では考えられないような革新的映像をふんだんに盛り込んで作られており、その技術力が認められてアカデミーも受賞しました。
で、これを幼少の頃に見て映画監督になろうと決意した男が、今作の監督であるピーター・ジャクソン御大なわけです。
そんなわけでこの新生キングコングは彼の愛に溢れた作品となっています。
恐竜は雪崩のように転げ落ちて、逃げる人間と壮絶なチェイスを繰り広げたり、ヒロインを守ろうとするキングコングTレックス3体と十数分にわたる激戦を繰り広げたり、ニューヨークの町をコングが車から建物からみんな吹き飛ばして暴れまわったりと、まさにジェットコースターです。
しかもこれが髑髏島に着いてから約2時間も続くんですから、お腹はもういっぱいいっぱい。
更にそのどれもが気合の入った職人の手仕事なんで、全く目が離せません。
特にコングの作り込みは凄すぎます。
グラフィックソフトを一から製作して作り上げたそうで、その毛並みや肌の質感は実物と相違ありません。
表情とかも台詞以上に心情を語りかけてくるぐらい良く出来てるんで、ビックリしましたよ。
もう本当に「芸術」だと思います、この映画は。


ただ、強いて言うとストーリーの単調さが難点じゃないかなと思います。
泣ける要素ももちろんあるんですが、やはり原作を丁寧に描いたという域を出ていません。
最初の1時間もちょっと長かったですしね…。
疲れてたんで少し寝そうになってしまいました。
でもこんなのは映画の質を損なうような欠点にはなり得ません。
っていうか疲れてたオレが悪いだけですから。
これから観に行かれる方は、体調を万全に整えてご覧になって頂ければと思います。
今年の最後を締めくくる……と言うよりかは、映画史上に残るような「良い仕事」を是非目に焼き付けて頂きたいです。


ちなみにパンフレットは600円の通常版の他に1800円の特別版が売ってたりもしました。
この値段ならもう1本映画が観れますよ…。
一体何が書いてあるんでしょうかね?
気にならないでもないです。