「HANA-BI」鑑賞

HANA-BI [DVD]

HANA-BI [DVD]

ご存知、世界の北野武の映画です。
最近はアニメばっかり見てるので、未見の日本映画でも見てみようと思い、借りてみました。
で、たまたま目に付いたのがこれだったわけです。
特に深い考えも無しに借りてしまいましたが、これが幸を相したのかもしれません。


率直な感想を言うと、とにかく突き放したようなぐらいドライな映画だったと思います。
セリフやら音楽やら効果音やら、余分な所は一切削ぎ落として、本当に必要な物だけを残す。
そうして出来た映像には研ぎ澄まされたような凄みと美しさがある上に、背景に流れる音楽が恐ろしく引き立てられていて、全編息を飲んでしまいました。
特に透き通るような空と海を映したラストシーンは、心に深い余韻を残しています。
…これが世界が絶賛した「キタノ・ブルー」なんですね。
誰かの為にひたすら事を成してゆく男を描いたストーリーも非常に良かったです。
本当に素晴らしい作品に巡り会えました。
世界の北野に感謝です。


ところで、北野武と不思議な共通点を持つ映画監督がいるのをご存知でしょうか?
それはクリント・イーストウッドです。
2人とも主演、脚本、監督を自らこなす上に、作風がドライなところまで似ています。
天才っていうのは似通ってしまうものなんでしょうかね?