「機動戦士ガンダム00劇場版」視聴(ネタバレあり)


ちょっと見る機会が出来たので見てしまいました。
ワッツや相楽辺りは劇場で見たらしいのでちらほらと感想は聞いていたんですが、自分が思った率直な感想は最早ガンダムじゃないって所ですね。
敵も人間やモビルスーツでは無く、ELSという宇宙人と言うか異種生命体でしたし、大集団で攻めてくる辺りに何か「トップをねらえ!」みたいな趣すら感じられましたんで。
でも「ガンダム」としては異質だとしても「ダブルオー」という作品としてはこれ以上無い終わり方だったんではないかと思います。
どうにも消化不良感の否めなかった2期の鬱憤をこれでもかと晴らしてくれましたからね。
1期ラストであれだけの活躍を見せておきながら2期じゃ超兵らしさを全く出せていなかったアレルヤとハレルヤが、二人の融合の象徴とも言える4機の複眼をもつガンダムハルートで大暴れする様は痛快でしたし、デュナメスはカッコ良かったのに何か後継機のケルディムがスマートすぎてパワーダウン感を感じずにはいられなかったロックオンも、二機の良い所取りをしてニューガンダム並にカッコ良くなったガンダムサバーニャで乱れ撃ちの大活躍をし、グラハムも最後の最後で1期顔負けの漢を見せて散華という見せ場の連続で全く飽き無かったです。
本当に00が培ってきた良い所を大きく花開かせて見せたのは称賛に値すると思います。
ラストもラストだけにね。
けど色々と蛇足も多かったかなと思ったりします。
2期で死んだはずのキャラを模した登場人物が出るのはどうにも謎でしたし、グラハム・エーカーと対照的なビリー・カタギリの妙な屁垂れっぷりには閉口せざるを得ませんでしたし、何よりデカルト・シャーマンの咬ませっぷりが痛かったです。
あんなあっさり退場するなら素人声優使ったり、大見え切らせたりすんなよって思いましたんで…。
でも総じて面白かったですよ。
00という作品を盛り上げながらしっかり完結させて見せた事が何より素晴らしいですし、個人的には久々の当たりの劇場作品だっただけに喝采を送りたいです。
今後スパロボにも絡ませやすそうなノリでしたし、これからもしばらく楽しめそうな余韻があるのがうれしいですな。
ともかく作り手の「頑張った」という思いが伝わる作品なだけに、世に評価されて欲しいという気持ちが強いです。
今後もこれ位の気概のあるガンダム作品が生み出され続けてくれると嬉しいですね。