交響詩篇エウレカセブン 第23話「ディファレンシア」

路頭に迷っていたレントンを救ってくれたLFO乗りのビームス夫妻。
ランバ・ラルっぽい立場のこのお二方の下で彼は幸せそうに暮らしてるんですが…、その一方でレントンに去られた月光号はエウレカにこの事をどう告げればいいか迷ってしまっています。
しかもどうやらエウレカレントンに恋をしているようなので、一同は尚更この事を言い出せません。
結局連れ戻そうという意見で話がまとまりかけますが、ここでホランドが激怒。
「あいつは半端な覚悟で出て行ったんじゃねぇ!!」と叫びますが…、必要以上にぶん殴った後にそう言われてもねぇ。


再びレントンサイドですが、こっちは病気で死に掛けているヴォダラクの少女を聖地まで送り届けるという依頼を受けます。
つまり、「死ぬならせめて聖地で死なせてやって欲しい」っていう両親からの頼みな訳ですな。
しかし生命維持装置さえあれば彼女は助かると知って、レントンはこれに猛反発。
一人少女を連れて別な病院へと向かってしまいます。
…が、たどり着いた病院では「ヴォダラクはテロリスト」であると認識されてしまっている為、他の患者に罵声や暴行を浴びせられた上に追い出されてしまいました。
結局レントンは彼女を救えないままビームス夫妻に連れ戻され、少女もそのまま元の病院で息を引き取ります。
自分の無力さに打ちひしがれている所に、両親から「娘のために頑張ってくれてありがとう」と礼まで言われ、尚更居た堪れなくなった彼は泣きながら病室を飛び出してしまいました。
部屋に引き篭るレントンにチャールズは「お前は人として正しい事をしたが、結局相手が何を望んでいるかは解らないんだよ」と優しく諭して去っていきます。
その後「年頃の息子を持つのは大変だが、楽しい」とレイと会話し、まんざらでもない様子を見せて今週のお話は終了となりました。


とりあえずホランドとチャールズの器量と言うか、大人か子供かの差を見せ付けるような話でしたが、根底にある物を見るとちょっと判断がし辛くなるんですよね。
チャールズとレイはレントンを息子として見ているわけなんですが、ホランドは命を預ける仲間として見ているわけです。
「家族」と「会社の同僚」では人との接し方が全く違いますので、ホランドレントンに辛く当たっていたのは「厳しい先輩の態度」だったかもしれないんですな。
…いや、それにしたって不器用と言うか子供過ぎましたけどもね。
これにイスラムの過激組織的な存在になってしまっているヴォダラクの問題を絡め、なかなか深い話になっていたと思います。
それと「傷つく必要のない人も、もう十分傷ついている人も、もっともっと深く傷つけただけだ」というレントンのモノローグから、自分が月光号を出た事への後悔も幾分感じられたので、これからどうビームス夫妻から離れて元の鞘に納まっていくのかが楽しみにもなって来ました。
エウレカも待ってますしね。
とりあえず今後に期待です。