「父親たちの星条旗」鑑賞

昨日観て来ました。
これは製作が「プライベート・ライアン」のスティーブン・スピルバーグ、監督がクリント・イーストウッドという夢のような取り合わせで作られた戦争映画なんですが、その期待を全く裏切りませんでしたね。
戦争物としてもヒューマンドラマとしても隙の無い見事な作品でした。
現代と、第二次世界大戦中の硫黄島と、同じく戦時中のアメリカでの話が交差されて描かれる為に、戦争シーンは「プライベート・ライアン」ほど徹底的に描かれるという事はありませんでしたが、質においては全く見劣りしませんでした。
…というよりもライアンから10年も時を経ている分、映像のリアルさは更に増しているように思えます。
特に戦闘機の視点で擂鉢山を攻撃するシーンなんて圧巻なんですが…、アメリカ兵が戦っている相手が自分達と同じ日本人だと考えると色々思うところもあります。
大切な物を守るのに敵も味方も無いんですが、国で色分けされている以上お互いの悪という物は決まってしまうんですよね…。
前線にいる人間はそれを痛いほど理解させられてしまうんですが、当の国の方はそれを利用して金集めばかりしようとするんですから、尚更虚しさを覚えてしまいます。
敵を殺す事だけで得られる正義に何の価値があるのか、という事を見終わった後に考えさせられましたが、きっと第2部の「硫黄島からの手紙」でも改めてこの事を深く問いかけられるんでしょうね…。
まぁ、そんなわけで続編もきちんと観てこようと思います。
自分がどんな思いに辿り着けるのか、非常に楽しみですよ。