「武士の一分」鑑賞

スーパーヒーロータイムを見終わって感想書いた後、じいちゃんと一緒に観て来ました。
久々に二人で観てくるという事で「出来る限り良い作品を!」と思ってこれを選んだんですが…
見事にその期待に応えてくれましたね。
本当に素晴らしいの一言に尽きる作品だったと思います。
その人の言葉だけでは語られない心情を背景や空気に込めて見せる、という技法をこれほど巧みに作り上げられるんだから凄いですよ。
本当に何処のシーンを切り取っても、一つの日本画として成立するような力強さが感じられました。


ストーリーは想像していた以上に重い話で、中盤から後半に掛けて描かれていた復讐劇を観ている限りでは「この重い気持ちのまま劇場を後にせねばならんのか…」と覚悟していたんですが、最後の最後ではやってくれました…。
全ての胸の使えがすーっと消えて、思わず涙腺が緩んでしまうような良いラストでしたねぇ…。
こういう復讐とその虚しさを描きつつも、きっちり救われて美しく終わる映画なんて初めて観ましたよ。
うーん、もしかしたらこういうのが「本物の邦画」という物だったのかもしれません。
映画とは一種の芸術であると言う事を改めて気付かせてくれると思いますので、未見の方には強くオススメしたいですね。
今度、他の山田洋次時代劇も借りてみて見ますか…。