仮面ライダーディケイド 第18話「サボる響鬼」

今週から最後の世界である「響鬼編」です。
仮面ライダー響鬼は…まぁ、本当に色々な思い出がある作品でしたね。
非常に個性的なキャラクター達とミュージカル風の始まりに度肝を抜かされたものの、拘りに拘られた映像に主人公のヒビキさんの人柄の良さも相まってすぐにその世界観にのめり込んでしまいました。
今までに無いそのヒーロー像と、特撮としてはありえないぐらいのほのぼの感と、鬼として、人としてあるべき道を示してくれるストーリーに毎週胸をときめかせながら見続けていましたが、その物語は何の前触れも無く終わってしまう事となります。
この響鬼という作品を語る上で欠かすことの出来ない、あの前代未聞の「プロデューサー交代事件」が起こってしまった訳です。
これによって作品の向かっていた方向は180度変わってしてしまい、大好きだったほのぼのとした物語は一転して後味の悪い物へと変貌してしまいました。
威吹鬼の弟子であるあきらは朱鬼という鬼にそそのかされて弟子を辞め、引退して轟鬼に道を譲ったはずの斬鬼さんは物語を展開する上で必要があったとは思えない非業の死を遂げ*1、更に最終的に響鬼の弟子には主人公の明日夢ではなくぽっと出の京介が収まり、明日夢はヒビキさんにある種の決別を告げて終わると言う最終回を迎える事に。
…流石にあれは原作レイプと言われても文句は言えなかったんじゃないかと思いますね。
しかも視聴者側から噴出した「何故プロデューサーが交代したのか」という疑問に対して、製作者サイドからは明確な回答が出されないままという始末です。
自分にとって大好きだった作品にここまで裏切られたってのは初めてだったので、色々と打ちひしがれたりもしましたし、悩みもしました。
でもまぁ、そこから学ぶ事も多かったので決して無駄だったとは思ってませんけどね。


で、そんな愛憎入り混じる響鬼に再会してしまったわけですが…。
思いの他高寺版を意識した作りになってて嬉しかったですね。
変身の時に筆文字が出たり、山中でのロケが多かったり。
後はオリジナルキャストが結構出てくれていたのも良かったです。
何かもう「おお、戸田山だぁぁぁ!!」とか「イブキさんだぁぁぁ!!!」とか「ザンキさんだよザンキさん! 次狼さんじゃなく本物のザンキさんだよぉぉぉぉ!!!!」とか響鬼の登場人物が出る度に叫んでいた気がします。
でも何より嬉しかったのは少年が鬼になってた事ですかね…。
キャストは違ってましたけど、ちょっと感慨深かったです。
更にはクウガ響鬼の高寺ライダー夢の競演も見れましたし、何か全体的に響鬼前半を支持していた方へのサービスとも取れるような展開が多くて終始ニヤニヤしちゃってました。
その心意気は高く買いますぜ。
でも贅沢を承知で言わせて頂ければ、やっぱりあの高寺版の雰囲気には遠く及んでいなかったのが残念と言えば残念でしたか。
せめてヒビキさんは「シュッ!」ってのをやって欲しかったなぁ…。
それすら見せずに魔化魍になっちゃったのは驚いたけど。
次回はどうやってあれを止めるのかが見所になりそうです。
…いや、何となく予想は付くけどね。
音撃戦士3人が世代交代するとかで。
あとは総ての世界を回った後にディケイドがどうなるかも気になります。
どういう方向に持って行くんですかねぇ…。

*1:まぁ、それなりに見所ではあったけど…。