「夏草や 冥府魔道が 夢の跡」

そんなわけで、今日はルーカスとスピルバーグの「2大超大作映画対決 夏の陣」の結果発表を行いたいと思います。
まず、両者の特徴を改めて見てみましょう。

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

宇宙戦争

はっきり言ってしまうと、「スター・ウォーズ」はシリーズをすべて観たファンへ向けて作られた作品です。
一見さんには理解しづらい内容ですが、作りこまれた映像からは作品の根底にある製作者側の熱意が感じ取れました。
エンディングも決してハッピーエンドではないものの、万雷の拍手を送るに値する素晴らしいものだったと思われます。
一方、「宇宙戦争」は出だしから桁外れのアクションをかましロケットスタートをかけます。
その神業がかった圧倒的な映像には、老若男女問わず息を飲んでしまう事でしょう。
が、その爆発的なオープニングで監督は満足してしまったのか、作品のテンションはそれ以降どんどん下がって行ってしまい、最後はあっさりと幕を閉じてしまいます。
スター・ウォーズ」が深い余韻を残したのに対し、「宇宙戦争」は見事なぐらい何も心に残しません。
が、あの冒頭の30分だけでも映画の元が取れてしまっているので、特に憤りを感じるほどでもありません。
結局どちらも一丁一端ですが、総合的に見てボリュームも情熱も満載な「スター・ウォーズ」の判定勝ちと言った所でしょうか。
ただ、個人的には宇宙人の侵略を見事に描ききった「宇宙戦争」の方が、題材的にもツボなので好きです。


きっと最終的な興行収入は「スター・ウォーズ」が勝利する事と思いますが、どちらも値段以上の価値がある作品ですから、個人の好みやゴーストの囁き*1で決めてもらっても問題は無いと思います。
これからご覧になる皆さんに、フォースの導きのあらん事を*2祈っております。
…まー、両方観るのが一番良いんですけど、それ言ったら元も子も無いですわな。

*1:劇場版「攻殻機動隊」の主人公、草薙素子が劇中で呟く台詞。「魂がそうしろと言っている」という意味が転じて、「直感で物事を決めた」時に使用される言葉となった。

*2:スター・ウォーズ」の劇中でジェダイ達が使う言葉。「グッドラック」と同じ意味。