AM11:45

突然家が揺れ始めました。
震度は3ぐらいといった所でしょうか。
…それにしても、今回の地震は初期微動を感じなかったような気がします。
おかしいと思い、我妻君と目を合わせた瞬間…


ゴゴゴゴゴゴンッ!!!!


突然地震が倍の威力になって、激しく大地を揺るがし始めました。
「おおおっ!? ちょっとやばいんじゃないか!!?」
慌てて蛍光灯が落ちないように押さえ始めましたが、今度はパソコンがデスクから落ちそうになっていたのでそちらの押さえに移ります。
改めて回りを見渡すと、机からはトランプやカセットテープが雪崩のように落ちていて、柱からは時計が落下し、テレビのアンテナは既にずり落ちてしまっていました。
程なくして地震は治まりましたが、未だに頭の中は「?」と「!」で埋め尽くされています。
そして、とりあえず真っ先に気づいた事を我妻君に話してみました。
「…なぁ、最初のあれって初期微動だったのか?」
「でしょ…」
「だって、あれだけで震度2か3はあったろ!?」
「だからさっきのは震度6ぐらいはあるって」
「ま、マジか!?」
震度6って言ったら、大地震クラスの震度だぞ…。
とりあえず確かめるために、テレビをつけてみます。
画面にフェードインして映し出された地図には、我妻君の言うとおり「震度6」が表示されていました。
…なんてこった。
とうとう宮城にも大地震が起きてしまったんだ…。
唖然としてテレビに見入ってしまいましたが、すぐに他の部屋の様子が気になり始めたので、見て回る事にしました。