ウルトラマンマックス 第1話「ウルトラマンマックス誕生!」

ウルトラマンネクサス」が先週、打ち切りで10週も早く終わってしまいました。
大人向けのシリアス路線が仇となって、子供ウケしなかったのが原因だそうです。
で、急遽今日からこの「ウルトラマンマックス」が始まったわけですが、前回の反省を真っ正直に受け止めて、この作品は原点回帰のシンプルなウルトラマンに仕上げた模様です。
確かにオープニングが初代ウルトラマンウルトラセブン風の影絵でしたし、長官はハヤタ隊員役の黒部進が演じていました。
更にマックス自体もM78星雲からから来た光の巨人という設定を復活させていて、正当なウルトラマンの歴史を引き継いでいます。
しかしそれ等を採用したからといって、必ずしもあの「ウルトラマン」になるとは限りません。
巨大な怪獣を倒す光の巨人という設定がウケてヒットしたウルトラマンに味を占めた製作者サイドは、その後のシリーズで「2人で変身」というギミックを作ったり、怪獣を超える「超獣」を登場させたり、「復讐」を題材としたウルトラマンを製作したり、複数のウルトラマンを出したりして戦わせる等の様々な追加要素を施しましたが、それらは全て「最初から完成していたウルトラマン」に余計な味付けをしただけに過ぎず、結果として失敗と再構築を繰り返す事になってしまいました。
いわば、ウルトラマンの歴史は輪廻転生の歴史だったわけです。


そして今作で再び「原点回帰」と銘打たれたわけですが…。
正直この第1話を見て、その歴史が繰り返される不安は完全に吹き飛んでしまいました。
今は「これは正真正銘ウルトラマンなのかもしれない」という手応えすら感じています。
ウルトラマンが火の玉に乗ってやってきたり、彼が地球人に力を与えるシーンなどを見て、「ウルトラマン」が大好きだった子供の頃を思い出してしまいました。
古き良き時代の特撮を適度なCGで演出し、絶妙なバランスで作り上げられた戦いのシーンもお見事です。
カラータイマーが鳴るのも久しぶりに聞けましたし、アイスラッガーと光線技を駆使する所もツボを得ていました。
本当にウルトラマンを見て胸が熱くなるのって、何年ぶりなんでしょうか…。
懐かしくて少し目頭が熱くなってしまいました。
更に次回予告で、セブンやタロウが戦ったあのエレキング*1が復活すると聞いて、嬉しさは最高潮に。
マジで早く続きが見たいですね…。
最近のヒーロー作品はカタルシスを感じないものが殆どだったので、これほどワクワクする作品が「ウルトラマン」で生まれてくれたのは嬉しい限りです。


とりあえず、最後に言わせてもらいます。
お帰り、ウルトラマン

*1:ウルトラセブンウルトラマンタロウに登場した電気を操る怪獣。セブンではアイスラッガーで切り刻まれ、タロウでは角をもぎ取られて泡を吹きながら絶命した。何かナメクジに手足が生えたような外見をしている。