「仮面ライダーカブト」総評

それでは、総評です。
テレビ全話、劇場版、てれびくんオリジナルDVDと、ほぼ全てのカブトを堪能させて頂きましたが、それらを振り返って真っ先に浮かんでくるのはやっぱり竜頭蛇尾という言葉だと思いますね。
スタートした直後は神回の連続だったんですが、1クール過ぎる辺りで失速し始め、最終的にはバテバテになってさじを投げちゃった感が強いですから。
ここから察するにメインライターの米村正二さんは「アイディアは凄いんだけど、それを長く持続させられない人」なんでしょうな。
ランナーで例えると、長距離走者じゃなくて短距離走者って感じですか。
実際に1時間ちょっとで終わる劇場版の出来は素晴らしかったですからね。
で、そうなると米村さんの中継ぎとして度々脚本を執筆されていた井上敏樹さんの実力という物が際立って見えてきます。
今まで平成仮面ライダーの大半の話を手掛けてきた上に、カブトで担当した回も良作ぞろいでしたらね。
これほど走り続けても一定の質をキープできるなんて、すごい事だと改めて思い知らされました。
そんなわけで、オレにとってカブトは響鬼で失望してしまった井上さんを見直す為の番組だったという事になりますか。
次回作も担当されるのかは分かりませんけど、もしその時が来たら偏見無く見ることが出来そうです。
ちなみにここまで米村さんの事を悪く言ってしまいましたけど、彼の作るキャラクターは皆どれも曲者ぞろいで魅力的でしたし、これでもかと言うほどギャグを味わわせてくれたりもしたんで、嫌いなわけではありませんよ。
むしろ頑張って欲しいと思っています。


とにかくこの番組は平成ライダー史上でも稀に見るほど楽しませてもらった作品なので、素直に感謝の意を表したいと思います。
1年間本当に楽しかったです。
スタッフの皆さん、ありがとうございました。


仮面ライダー電王ではグダグダにならないように頑張ってくださいね!