今日の東方アレンジCD

今日は冬コミで発売されたCDの中でも、とりわけ注目していた2サークルの作品を取り上げて御紹介したいと思います。
で、そのサークルさんとは「SOUND HOLIC」と「A-One」です。
サンホリはユーロビートアレンジに定評がありますが、そこでそのユーロビートを手がけていたELEMENTASが結成したサークルが後者のA-Oneでして、自分の中では勝手にライバル的な存在だと捉えております。
で、今回のイベントではどちらの作品が優れていたのかを個人的な見地から評価してみようと思い立ち、筆を取ってみました。
ちなみにこれらの評価はあくまで自分の主観から出たものですので、実際の優劣はご自身の耳で判断して頂きたいと思っております。


で、まずはサンホリから御紹介しようと思います。
こちらが今年の冬コミで出しましたのは「想-OMOI-」という萃夢想、緋想天、非想天則の楽曲のみを扱ったアレンジです。



前回の地霊殿アレンジ「地-KUNI-」は何処と無く物足りなさがありましたが、こちらでは前回の失敗を踏まえてかまた従来通りのクオリティを取り戻しているように感じられました。
「有頂天変」のユーロビートアレンジである「Earthquake Super Shock」も十分に乗れる出来ですし、ボーカル化されるとは思ってもみなかった「アンノウンX」アレンジの「遠い世界のunknownX」など、意外性と安定感のある出来が何より嬉しかったです。
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…が、今回のサンホリの見所はこれだけではありません。
というかむしろメインはこれから御紹介する1曲ではないかと思われます。
その曲とは「ぼくらの非想天則」のボーカルアレンジである「全人類ノ非想天則」です!
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誰しもがこれ以外のアレンジなど無いだろうと思っていながら、サンホリが本当にやるとは思っていなかった特撮風アレンジですが、これが熱いよ!
本当にマジで熱いよ!!
元々原曲が好きだっただけに、それを見事なまでに昇華させてくれた事が本当に嬉しいです。
しかもよく見ると歌詞も解ってる人が作ってくれてますしね。
魔神を「マシン」と読ませていたり、コンバトラーVみたいに「全長109メートル、重さ2トン」とかいう歌詞も入れてくれてますし。
歌も本当に特撮っぽい伸びやかな声を持つ方が歌ってくれてますし、非の打ち所がありません。
と言うかこの1曲だけでも買った価値があった気がします。
今後ユーロビートみたいにサンホリの売りになるのは難しいかもしれませんが、これが一つの礎となってどんどんボーカルアレンジが生まれてくれればそれも楽しいのかなと思ってみたり。
…いや、むしろそちらの方が功績としては偉大なんでしょうかね?
ともかく、非常に楽しませて頂いた一枚なので、大いに評価したいと思います。


お次はA-Oneです。
こちらが冬コミでリリースしたのは「DYSTOPIA」という特殊ケースのCDです。



前作の「POD JACK」では当時最新作だった東方星蓮船体験版の「小さな小さな賢将」の、しかも男性ボーカルのユーロビートアレンジを収録し、風神録の「運命のダークサイド」を大胆なハードロック・ヴォーカルアレンジ化した「MUTABLE STORY」まで製作してみせるという離れ業を見せ、その技術力の高さを世に知らしめて見せましたが、今回もやはり凄かったですね。
今回のユーロビート星蓮船のラスボス、聖白蓮の「感情の摩天楼」をアレンジした「Life is Over」という曲で来ましたんで。
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ELEMENTAS伝統の「(゚Д゚)ホワァ!!!」も盛り込み、序盤のタメからサビへの爆発への流れも見事で、相も変わらずのハイレベルな出来となっています。
更に今の所誰もやっていない「虎柄の毘沙門天」のボーカルアレンジ「STER MINE」まで披露して見せるなど、他より先を行くフロンティアスピリッツには本当に敬意の念すら抱いてしまいます。
…がしかし、このCDにはひとつだけ残念なミスがあります。
何と7曲目の「サンドバック・クラーケン・ビリー」が収録されていないんですよ。
発注時のミスなんでしょうが、これは流石に痛いですね…。
ジャンルも個人的に好きなヘビーロックでしたし、このCDの流れで聴いてみたかったです。
一応今後公式サイトの方でCDの交換とかも受け付けてくれるそうなんですが、入ってない方も持ってれば後々価値が出るんじゃないかなとも思ってるんで、色々悩んでるんですよね。
まぁでも、無償交換と言う誠意を見せてくれているので、それを邪な目で見ては失礼と言うものですな。
近い内に自分も申し込みをして、可能なら改めて聴いた状態で感想も認めたいと思っております。


というわけでどちらも作品の出来は素晴らしかったんですが、上記の理由により今回の勝者はサンホリという事で決めさせて頂きたいと思います。
個人的にはA-Oneさんのミスは微々たる物だと思ってますんで、これにめげずに良い物を生み出し続けていただければなぁと。
次回の大舞台は例大祭でしょうから、そちらでも両者の作品を楽しみにしたいと思います。