「デスクリムゾン」のサントラです。
お値段はAmazonで定価の2700円でした。
世の中には存在をネタにされるために生まれてきたとしか思えないゲームが少なからずあります。
ゲーム性が理不尽で遊べたものでは無いゲーム、シナリオがおかしくて支離滅裂なゲーム、グラフィックが稚拙で見るも無残なゲーム…。
人はそういうゲームの事を「クソゲー」と呼びます。
そんなクソゲーの中でも5本の指に入ると言われているソフトがこのデスクリムゾンです。
セガサターンのバーチャガンに対応したガンシューティングとして生まれた作品ですが、照準がまともに合わないし、3Dポリゴンが荒すぎて絵も見れたもんじゃないし、たまに出てくるムササビを撃ってしまうと何故かこちらがダメージを受けたりと意味不明な要素があったりで突っ込みどころ満載です。
しかしそんなシステムすら霞んで見えてしまうのがストーリーを解説したオープニングムービーの出来です。
最早伝説と化していて自分が説明する必要も無いでしょうから中身は割愛しますが、システム、グラフィック、シナリオの3本柱が完全に壊滅しているが故に問答無用でクソゲー認定されたものの、それ故にカルト的な人気が出てしまって現在ではソフトにプレミアがついていたりします。
自分も古本屋で見かけた事がありますが、5000円とかしてましたね。
更に近年ではポプテピピックのアニメでネタにされて話題にもなりました。
そんなデスクリムゾン、通称「デス様」のサントラがこの間何故か再版されたので、ゲーム音楽ファンとして黙っていられずに買ってしまいましたよ。
ゲーム自体がネタまみれなのであまり注目されていませんが、何気にデス様はゲームの音質もクソなようで使用されているBGMの本来の魅力もさっぱり分からなくなっているそうです。
なのでちゃんとした音質で収録されているCD版を聴いてみたんですが、率直に言うと「本来の音はこうなのか!」と思うより「これってアレンジなんじゃないの?」と首をかしげてしまう位別物に感じますね。
社名ロゴの曲やOPムービーの曲は本来もっと長かったり、ステージ曲とかも割と聴きごたえありましたからね。
本当の音質で収録されていて、サウンドテストとかも実装されていたら曲だけでも評価されていたかもしれないとは思えます。
でも最終ステージは宇宙船が舞台みたいなんですが、ここの曲だけ妙に明るくて軽いので異質に感じますね。
まぁゲーム自体理不尽過ぎてここまで進めた人も稀でしょうから、気にするだけ無駄なのかもしれませんけど。
ともかくゲーム史に残る伝説の作品を彩る音楽だけあってエキセントリックさもあるものの、頭ごなしに叩くほど悪くも無いので気になる人は手に取ってみても良いかもしれません。
それ以前にデス様の音楽を思う存分堪能できるだけでもファン垂涎でしょうから、好きな方なら是非どうぞ。