「オメェは休んでも良いから機械は動かせ」
入社したばかりの頃は社長にそう言われまくっていました。
機械はお前と違って文句は言わないから優秀だ。
そういう社長の理論が根底にあるから言われ続けていたんだと思いますが、機械の段取りをするのも動かすのも人間です。
そんな事も分からないのかと思いながら機械の奴隷みたいに身体を動かし続けてきましたが、そんな社長も数年前に逝去しました。
それでも叩き込まれた習慣はなかなか抜けず、空いているマシニングがあれば段取りを付けて動かし、合間に後輩を指導する日々を送っていました。
が、昨日の朝にとうとう異変が起きたんですよ。
朝飯が喉を通らなくなってしまったんです。
ご飯は燃料なので食ったら食った分だけ動く事が出来るというのが持論だったんですが、二日酔いでも何でもないのに燃料が身体に入りません。
少々時間を掛けて胃にぶち込みましたが、仕事中も思ったように動けず、昼飯もやはり無理矢理頬張ってようやく食えた始末です。
こんな状態じゃ残業は無理だろうと思ったので定時で上がらせてもらいましたが、時すでに遅し。
夜には熱が出てすっかりダウンしてしまいました。
思えば1週間くらい前から咳とか鼻水が出始めてたっけか…。
朝を迎えた時にそんな事を思ったので、体温を測ってみたら案の定平熱には戻っておりませんでした。
残念ですが、ここらが今の自分の限界だったんだなとこの時悟りましたよ。
身の程を弁えずに働き過ぎたな…。
熱が出ちゃったらもう検査とかを受けざるを得ないので、今日は休みを頂きました。
病院を少々たらい回しにされつつようやくPCR検査を受けられたら陰性だったのでホッとしましたが、そう思ったら気が抜けてアホみたいに昼寝してしまいましたよ。
休んでも良いから機械は動かせってのは、やっぱり無理だったんだな…。
当初から何処かで思ってた事ではありましたけど、今日でようやく先代の呪いからちょっと解き放たれたような気が致します。
でもまだまだ仕事は立て込んでいるので、週末にしっかり骨休めして月曜を迎えたいと思います。