「六十年ぶりに紫に香る花」読了

東方紫香花」に収録されていたZUN氏書下ろしの小説を読ませていただきました。
買ったばかりの頃にこの小説を花映塚の後日談」と紹介しましたけど、実際は花映塚のエクストラステージのボス戦の直前の話」だったようです。
つまり四季映姫・ヤマザナドゥ様と戦う前のちょっとしたエピソードってことですね。
自分は花映塚はこまっちゃんすらまだ倒せてないので、Wiki見るまでさっぱり分かりませんでした。
もっと勉強しないとね。


と、少々話は脱線してしまいましたが、この話をもっと具体的に説明すると八雲紫が無縁塚に60年ぶりに咲いた紫の桜と花騒動の関係を魔理沙やらPAD長やらに質問して回ると言う内容です。
紫が主人公という事にまず驚きましたが、もっと驚いたのが彼女が行く先々でぶつけていく質問の脈絡の無さと、その結末の深さです。
「どう? 魔理沙。六十年よ? 理解しているかしら」っていきなり言われても質問になって無いし。
でもその自分勝手さと目まぐるしく変わる口調が独特の面白さと感じられる所に、富野監督の台詞回しに通じる味わいがある気もします。
個人的に「神主節」と言いたい感じですね。
口にするとなかなか言い辛いですけど。
それと60年に一度紫の桜が咲く理由が陰陽五行を含む自然の三系統による物だったってのが深いと言うか、よくこんな知識を持っているなと感心してしまいました。
儚月抄」の住吉三神の時もそうでしたが、結構為になりますね、神主のお話は。
紫の話を無視して桜餅を食うゆゆ様も面白かったですし、機会があればまた神主の小説を読んでみたいです。
というか早く「東方香霖堂」を書籍化してくれぇ。
もっとじっくりたっぷり神主節を堪能したいです。
…言い辛いけど。