機動戦士ガンダム00 第8話「無垢なる歪み」

ティエリアイノベイター接触によってそれなりに物語の謎が明らかにされるんだろうと思っていましたが、何か予想以上に明かしてくれちゃいましたね。
とりあえずイオリア・シュヘンベルグの計画が人類の宇宙進出であり、イノベイターはその導き手であるということは間違いないっぽいですな。
しかしお互いの意思疎通傍が思考するだけで可能という点から見ると、彼らは人工のニュータイプにしか見えませんね。
と言うか、イノベイターニュータイプを意識してるのはあからさまであると言っても過言ではないのかもしれませんけど。
…となるとまさかイオリアのモデルって富野由悠季監督ですか?
うーん、そういう見方をするとなかなか面白くも思えてきますな。


で、全体を通して見ると今回は隠喩表現が巧みで、ガンダムによる戦闘が一切無かったという事を忘れてしまうぐらいに話に引き込まれてしまいました。
月と太陽、水溜りに写るティエリアとそこに落ちる銃、グラスに注がれるワイン、そして割れる鏡。
これらのモチーフが語らずともティエリアイノベイターの離別とそれに対する彼の不安を表していて、上手いなぁと。
更に待ちに待ったパトリック・コーラサワーの登場と、4年経っても全く変わっていない彼の中身に安心と癒しを受け手に感じさせる事で物語の緩急を見事に作った上、刹那とルイスの会話にカタギリを乱入させる事でお互いの関係を完全に敵対の形に持っていたという流れも流石という他ありません。
しかも最後の最後で「所がぎっちょん!」の名台詞と共にアリー・アル・サーシェス再登場と来たモンですよ。
今回決定的に足りなかったモビルスーツ戦がこれでお膳立てされたとあらば、次回の放送が楽しみにならない道理なんてありませんって。
いやぁ、やっぱ黒田さんの書く話は面白いわ。
文句無しに神回だったよ。
そういうわけで次回も凄く楽しみです。
ダブルオーガンダムの新兵器もそこでお披露目されるといいなぁ…。