「パシフィック・リム」鑑賞

前売り券は買っていたので今日か明日にでも観ようかと思っていたものの、疲れてたので後日にしようかと思っていたんですが、エアリに行ったら3Dの上映回に間に合ってしまったので観てしまいました。
3Dで映画を観るのって初めてだったんですが、思いの外飛び出して見えるものなんですね。
ちょっとなめてましたよ。
ただ激しいアクションシーンとかになると結構何が何だか分からなくなる感じになるので、映像の表現方法として扱いが難しそうに思えました。
返ってアクションよりかはホラーとかアドベンチャー映画とかの方が映えそうな気もしますね。
ちなみに前売りで3D映画を観ようとすると追加料金で300円請求されて、メガネ代として更に100円要求されたので、結局普通料金と殆ど変わらない額で観る羽目になってしまいました。
皆さんもお気を付けください。


で、映画の感想ですが、巨大ロボットと怪獣が戦うという特撮もロボットアニメも大好きな自分には打ってつけの映画だと思っていたんですが、想像してたのと大分違いましたね。
思った以上にドラマパートは長かったですし、巨大ロボであるイェーガーの戦闘も案外カタルシスが無かったなぁと。
自分はもっと大張作品的なアングルが出てきたり、ミサイルパーティをしてくれたり、ビームとかもバンバン出たりするのかと思ってましたけど、実際は必殺技も無く、終始肉弾戦ばかりでずいぶん古風な戦い方をするなぁと思ってしまいました。
技らしい技といえばロケットパンチが出てきたりしてたんですけど、肘からブーストして勢いをつけたパンチなだけで決して決め手というわけでもなく、ちょっとした演出に留まっていたのが勿体無く感じてしまいました。
もっとビッグオーのサドンインパクトぐらい派手でも良かった気がするんだけどなぁ。
あとチェーンソードもガリアンの剣みたいなのじゃなく、チェーンソーみたいに刃が回ってた方が見栄えが良かったと思うんですよね。
全体的に巨大ロボットの味付けに「らしさ」が足りないというか、外連味をもっと持たせるべきだったと思うんですが、この辺はロボットに対する日本とアメリカの価値観の違いなんでしょうか。
日本はもっと巨大ロボットをロマネスクでヒロイックであるべきだと考えますが、アメリカは終始道具や兵器として強そうに描く傾向にあるのかもしれませんね。
現にイェーガーは戦闘が続いても補給や補修無しで連戦してましたし、とにかくタフな印象を受けましたんで。
それとこれもアメリカの悪い癖だと思うんですが、敵がとにかくグロテスクなんですよ。
クローバーフィールドでも思ったんですけど、ゴジラみたいなのを作りたいと思うならもうちょっと愛嬌のある、視聴に耐える怪物にすべきだと思います。
内臓とかあんまり出さなくても良いよ。
苦手な人も多いんですから。*1
あと芦田愛菜ちゃんが出てるってのが日本での売りでしたが、自分は何となく「どうせバットマンビギンズの渡辺謙みたくチョイ役で終わるんでしょ」とか思ってましたけど、やっぱあんまり活躍しませんでした。
まぁ仕方ありませんな…。


ただ面白かった所もけっこうありましたよ。
最初は続編を臭わせてお茶を濁しつつ終わるのかと思っていましたけど、きっちり話に終止符をつけてくれましたんで。
ここは素直に評価したいですね。
あとただの頑固おやじかと思っていた司令官が結構カッコ良かったのもポイント高いです。
ただ一緒に出撃するのは相方のお父さんの方にして欲しかったですね。
オッサン二人が若者の為に未来を切り開いて、若い方が司令官を継ぐみたいな方が盛り上がる展開だったんじゃないかなと思うんですが…。
この辺もお国柄の違いなんでしょうかね。
それとロシア製のイェーガーが何かネタ満載で面白かったです。
頭はジャック・Oの頭部パーツか、BFF社のヘッドパーツみたいでしたし、乗ってる人のスーツもまんまスコープドッグでしたんで。
あのターレットみたいなレンズは流石に分かっちゃうなぁ…。


まぁ、不満も多かったですけど、ロボットに対する日米の差を垣間見れただだけでも観る価値があった気がします。
気になった方はどうぞ。
ちなみに吹き替え版だとケンドーコバヤシさんも声優で参加してるので、ファンの方はそっちで観るのをお勧めしときます。

*1:自分はもうピーター・ジャクソンの映画で慣れたけど。