「ゲド戦記」の宮崎戦記

最近「『ゲド戦記』が宮崎吾朗監督でなければならない理由」という文章を読みました。
それによると宮崎駿監督は作家としての才能はあるもののちょっと偏屈な人のようで、ジブリで働いている人は常にその憂き目に遭っているんだそうです。
例えば作った絵コンテを全部描き直されてしまったり、「才能が無い」とか言われたりするんだそうな。
で、そのお陰でジブリの後進が全く育たないと。
そんな折に息子さんの宮崎吾朗が周囲の後押しもあって「ゲド戦記」を監督したんですが、このときもやはり宮崎駿は彼に辛辣な言葉を投げかけ、製作中は顔も合わさなかったんだとか。
そんな状況でもめげる事無く製作は続行されてようやく完成を見ることが出来たんですが、結果は御存知の通り、素人が作ったという事もあってか非常に微妙な出来となってしまったわけです。


この事を踏まえると「ゲド戦記」という作品が少々興味深い物に見えてきますね。
宮崎駿は才能がある分、地位と名誉と金ばかりが転がり込んでは来るものの、人間性が乏しい為に人徳は得られない。
お陰でその天才が去った後のジブリはどうしようもない問題が山積してしまい、お先真っ暗に。
で、このツケを息子の宮崎吾朗は突然背負わされてしまったと。
父に散々虐げられた挙句に課せられたこの凶行に対して、彼が取った行動がこの「微妙な作品を世に送り出してジブリの名を失墜させる」という行為だったんじゃないでしょうか。


つまり「ゲド戦記」は、
観客やファンをも巻き込んだ壮大な
一家心中なのかもしれないって事ですよ。


そうなると宮崎吾朗の見方もちょっと変わってきますね…。
意外と同情できるんじゃないかなぁ…と。
まぁ、だからと言ってあの映画自体の評価が変わるわけではありませんがね。
こっちだって被害者なわけですし。
…とにかくもう正直ジブリにはうんざりです、はい。


あ、ちなみにこの辺はあくまで噂を元に推測した事ですから、鵜呑みに注意です。