「宇宙戦争」鑑賞(超ネタバレ)

とうとう宇宙戦争の公開がやってまいりました。
朝からもう、この映画の事で頭がいっぱいいっぱいでしたよ。
で、感想なんですが、もうヤバイです!
序盤の雷の怪現象によって現代の主要機器が全て麻痺してしまう不安感と、トライポッドが地面から現れる圧倒的な迫力。
そして有無を言わさず街を破壊し、人類を灰にして駆除していく恐怖。
目前のアスファルトにトライポッドの足が圧し掛かり、店は崩れ、隣にいた人間は四散し、車が宙を舞って落下する。
これ等の映像を目の当たりにした時、「オレが観たかったのはこれなんだよ!!」っていう、究極に近い興奮を感じましたね。
まさにこれがエンターテイメントなんだと思います。
更に人類が未曾有の侵略にパニックを起こし、暴動が発生してしまう様もある種の恐ろしさを感じてしまいました。
こんな状況下でも団結すらせず、奪い合いをし続ける人類は駆除されても仕方無いんじゃないかと、複雑な気持ちになりましたよ。


しかし良い点ばかりではありません。
やはり「ちょっと頂けないな」と思う箇所も結構ありました。
それはストーリーが段々とスケールダウンしていく事。
序盤の街の侵略は大規模なアクションが目白押しだったのに対し、後半は屋内での心理的攻防がメインに描かれてしまった所為でイマイチ盛り上がりに欠けてしまいました。
しかもラストは宇宙人の自滅でカタがついしてしまうので、結局主人公は活躍せずじまいです。
100万年かけて作り上げた侵略計画がこんな形で終わるのは、かなり滑稽に感じます…。
原作の小説も地球環境に適応出来なかった宇宙人の自滅で幕を閉じていたようなので、元の話に忠実に作ったと言えばそれまでなんですが、ここはもっと「インデペンデンス・デイ」のように宇宙人との大戦争を描いたりして、広げた大風呂敷に見合うサイズのオチをつけて欲しかったですね。
それと活躍しないキャラクターが出過ぎです。
主人公の息子のロビーや、ティム・ロビンスが演じていたオグルビーなんかは、出なくても良かったように思えてなりません。
その分、軍隊を活躍させた方が面白くなったんじゃないでしょうかね。


まぁ、一言で言うと「サイン」を100倍ぐらいスケールアップした作品と思って頂ければ良いのかもしれません。
総評としては「絶対に観ておいて損は無い」というレベルです。
っていうか何だかんだ言いましたけど、もう一回観たいぐらい面白かったですよ。
DVD出たら買っちゃいそうですね…。


ところで、劇中でオグルビーが「大阪ではトライポッドを何体か倒したそうだ」という話題を口にしていました。
宇宙人はたこ焼きでも食って死んだんでしょうか…?