八人の狩人

ヒデキ再び

朝起きると、ヒデキが廊下の戸を叩いていました。
待たせちゃ悪いので、寝巻きのまま戸を開きます。

オレ:おう、悪いな寝起きで…。
ヒデキ:まぁ、年末だからしょうがないよ。


そんな会話をしつつヒデキを中に通し、オレは着替えを済ませて布団を片付けます。
で、遊ぶ事になったんですが…。

オレ:なぁ、ヒデキ。狩るのも良いんだが、たまには別なゲームでもやらないか?
ヒデキ:別なゲームって言うと?
オレ:ロックマンNC。
ヒデキ:ああ、あれね。良いね。


ゲームは以前ヌマタ達と遊んだボスラッシュのところで中断しているので難易度的には厳しい物がありますが、以前来た時にヒデキにもちらっとやらせた事があるので、多分大丈夫でしょう。
って事でメンバーを変えて早速続きを開始します。


オレ:まずはメタルマンからだな…。
ヒデキ:メタルサンバw


こいつはジャンプしながらライジングサンを投げつけてくるだけなので、こっちも攻撃に合わせてジャンプしながらバスターを撃てば良いだけです。
あとはメタルマンから受けたダメージが撃破後に手に入る回復アイテムだけで賄える様に慎重に戦うだけですが…。

オレ:半分ぐらい喰らったな…。


思った以上にダメージを受けてしまいました。
仕方ないので次は簡単に倒せるボスを選びます。

オレ:じゃあ、回復するためにバブルマン倒すか。


バブルマンはこちらが動き出すとジャンプして弾を撃ち始め、着地した後にこちらがまた動き出すと同じ行動を繰り返します。
これを応用し、相手よりも高くジャンプしながらバスターを当てつつ攻撃をかわし、着地したら今度は反対側にジャンプしつつバスターを当てるという動作を続ければノーダメージで倒す事ができます。

ヒデキ:パターン入った!!
オレ:もうこいつボーナスボスだな。


案の定ノーダメージで勝つ事が出来たので、次は強敵に挑む事に決定。

オレ:よし、ウッドマンやるぞ!
ヒデキ:ええ!? 白樺マン*1を!


ウッドマンは元のロックマン2でもNCでもバリアを使ってバスターを弾き返してくる強敵です。
こいつを叩こうとすれば無傷では済まされませんが、満身創痍な状態の最後に挑んでも結末は目に見えているので余裕のある時に戦うしかありません。
つまり今こそが有利なのです。
腹は決まったので、白樺の待つ転送カプセルへと足を踏み入れ、戦いを挑みます。


まずは相手の撃ってくるアイスサークルをジャンプでかわして攻撃すれば良いんですが、上から降ってくる高速の雪の結晶が邪魔な上にタイミングもシビアなのでなかなかダメージに結びつく事がありません。

オレ:くっそ! バスターが届く前にまたバリアを張られちまう!


このままでは一方的にダメージを受け続けるだけですし、仮に勝てたとしても体力ギリギリの状態になってしまうのは間違いないでしょう。
となればやる事はひとつ。
ここはダメージ覚悟で奴のアイスサークルの中に飛び込み、無敵時間を利用して内部からバスターを浴びせ続けるしかありません。

オレ:おし、男は度胸! 何でも試してみるぜ!!


迷えばそれだけダメージがでかくなるので、さっさと特攻します。
ダメージを受けたら無敵時間内にサークルに入ってバスターをゼロ距離連射し、喰らっちゃ連射喰らっちゃ連射を繰り返すと…

オレ:おし、倒した!!
ヒデキ:でもHP半分以下だね…。


結局ピンチは免れませんでした。
こうなってしまうとまた回復を行う他ありません。
次に難なく倒せるボスと言えば…。

オレ:…クラッシュマンか。


バスターで戦えば強い敵ではありますが、弱点武器のザ・ワールドを発動させれば一瞬でケリは付きます。

オレ:ほい、撃破完了。
ヒデキ:クラッシュマン涙目www


…けど問題はここからです。
もうこれ以上簡単に倒せるようなボスがいないんですよね。
つまり回復に適した雑魚がいないってわけです。
全てはガチンコ勝負。
果たして勝てるかどうか…。

ライジングサンが操れない

意を決して次に挑んだボスはヒートマンでした。
基本的に攻撃パターンは原作と同じなのですが、ダメージは桁違いに多くなっているのでこいつとの戦いは経験が物を言う事になります。
つまりは自分との戦い。
隙を見せ、パターンを読み間違えた時点で勝負は決まります…。

オレ:よし、行くぜ!!


まずは小ジャンプでヒートマンの投げつける炎を潜り抜け、バスターを当てます。
次に突進技のゴッドフィンガーをジャンプでかわし、再びバスター。
あとはこれを繰り返すだけです。

オレ:あと一発…!!


最後のゴッドフィンガーを回避し、バスターを発射してヒートマンを何とか撃破しました。
ダメージも特に無いので、次は力技で戦えるような相手のクイックマンを選択。

ヒデキ:うわ、消える!?
オレ:いいや、これぐらいなら読める!!


炎に姿を変えて目を晦ましつつ突進攻撃を行うクイックマンですが、パターン的にはロックマン3のシャドーマンに近いので応用すれば戦うのは難しくありません。
突進をスライディングに見立て、ジャンプで回避しつつ火柱を無視して戦えばダメージ差での勝利が可能です。

オレ:よっしゃ、あと2体!


残るはフラッシュマンエアーマンのみ。
ですが、体力は半分以下というマズイ状況です。
とりあえずエアーマンは特殊武器を使えば難なく倒せますが、問題はフラッシュマンでしょう。
奴の弱点のウィンドスライサーはラスボス戦で必要になってくるので、ここで無駄撃ちする訳にはいきません。
なのでバスターで倒すのが道理となります。
面倒なのを後に回すのが嫌だったので、意を決して挑みましたが…。

オレ:アッー!


案の定負けてしまいました。
こうなると後はヒデキに残り2体を託すしかありません。
戦闘中にアドバイスをしつつ、戦いを勝利へと導きます。

オレ:ヒデキ、プロトチャージを使え! 溜めじゃない通常弾ならエネルギーの消費もしないし、ダメージもそこそこ与えられる!!
ヒデキ:了解!


ヒデキは的確にプロトチャージを当てて、フラッシュマンを撃破。
続いて最後のエアーマンがいるカプセルへと身を滑らせます。
そして始まった最後の戦いですが、フルチャージプロトバスターを使用することによってあっと言う間にケリがついてしまいました。
で、とうとうワイリー戦です。
脱出カプセルを搭載したおなじみのマシンですが、そこはやはりNC。
攻撃パターンは一筋縄ではいきません。

ヒデキ:うわ、何か通常弾の他に高速弾が!!
オレ:おおぉ、あれはかわせないだろ…。


攻撃力も高いので、ヒデキはあっという間にティウンしてしまいました。
…まぁ、今の戦いから察するに、バスターでの撃破はかなり難しいでしょう。
となればもう特殊武器に頼むしかありません。
本家2ではワイリーマシンの弱点がメタルブレードだったので、とりあえずこっちもNC版メタルブレードであるライジングサンで挑みます。
すると案の定大ダメージを与える事ができました。
が、ライジングサンは入力した十字キーと逆の方向に発射されるという謎の仕様になっているので、当てるのは容易ではありません。

オレ:ああくそっ! 思った方向に飛ばねぇ!!


ジャンプ中に左斜め下に方向キーを変えて撃つと言うのははっきり言って無茶です、無理すぎます。
なかなかダメージを与えられないままあれよあれよと言う間に高速弾でHPは削られ、残りは半分。
徐々に負けを意識し始めたとき、偶然に右斜め下を入力するとライジングサンが思った方向飛んでくれる事に気付きます。

オレ:あれ? オレってもしかして入力方向勘違いしてたのか?


オレは入力方向と逆に飛ぶという言葉から右斜め上に飛ばしたいなら左斜め下に入力しなければならないと思っていたんですが、実際は右斜め上に飛ばしたいなら右斜め下を入力すれば良かったようです。
理屈さえ分かればもう勝ったも同然。
ライジングサンをコックピットに乱射して一気に敵の装甲をもぎ取ります。
そして現れる第2形態。
ここでこちらもE缶を使い、武器もスピンホイールに切り替えて確実にヒットを狙う事にしました。
相手が後方に引く時に出来るだけ密着して上方へ攻撃し、それ以外は回避に専念してこちらのダメージを極力少なくさせます。
で、これを繰り返して何とか勝利。
後はラスボスのエイリアン戦を残すのみとなりました。

最終決戦Dr.ワイリー

ラストステージはフラッシュマンと同じステージでした。
敵の攻撃も緩く、道中には武器回復アイテムもあるので楽勝です。
しかし緩があれば急もあるというもの。
その先に待っていたラスボスのDr.ワイリーは凶悪物の強さでした。

オレ:があああああ!! 強ええ!!


一発ダメージを受ければゲージの3分の1は削られ、唯一効果がある武器のウィンドスライサーを使い続けたとしても無駄撃ちすればエネルギーが切れてしまうので、一筋縄ではいきません。
で、あえなくオレは死亡。
ヒデキへ交代となりました。
奴も一応戦いの様子は見ていましたが、見ただけではやはり勝手が分からず、再び撃沈。
そのまま交代が2周ほど続いたところで、ようやく勝機が訪れます。

ヒデキ:おお、あと一発まで来た!!
オレ:いける! いけるぞ!!


ヒデキがワイリーを残りゲージ1まで追い詰める事に成功したのです。
しかしこちらのウィンドスライサーも一発分しか残していません。
もしこれを外せば、例えこちらのHPが多くともダメージを与えられる武器が一切無いので勝つ事は出来なくなってしまいます。
運命は次の一撃で決する状況。
全てはヒデキの腕に託されました。

ヒデキ:喰らえ!!


放たれたウィンドスライサーはワイリーに命中。
ワイリーのHPは尽き、ついにロックマンNC全面クリアとなりました。

ヒデキ:やったー!!
オレ:何とか年内にクリアできたな…。


念願のエンディングも見れましたし、本日の始まりとしてはなかなか良い出だしなように思います。
…にしても今日来る予定のヌマタとイタヤンが遅いのがちょっと気にかかります。
何してるんでしょうか。

年内最後のご迷惑

噂をしているうちにヌマタとイタヤンがやってきました。
が、ヌマタの奴は開口一番にとんでもない事をほざいて来ます。

ヌマタ:ユウちゃん、これお母さんとかに書いてもらえねぇ?
オレ:あぁ?


こいつの言う事だから連帯保証人の紙か何かかといぶかしみましたが、実際は携帯機種変の同意書でした。

オレ:…おい、こんなの機種変に必要だったか?
ヌマタ:いや普通は無いんだけど、オレの場合携帯の名義が親だったから。


ああ、それで親の署名が必要ってわけか。

オレ:でもうちの親じゃこれ書いちゃ駄目だろ。
ヌマタ:いや、戻ってる暇無いからこの際オレ以外の筆跡なら誰でも良いかと…。
オレ:アホかw そんなモンに人の親巻き込むな! オレが書いてやるよ!


ってわけでオレがヌマタの親の代わりに同意書を書く破目になってしまいました。
ハンコも100円ショップで調達してきたそうなので同意書の体裁は整いましたが、果たしてこれで本当に機種変が出来るんでしょうか。
…まぁ、悪いのはヌマタなんで、何が起こっても当局は一切関知しないつもりですけど。

Let's 機種変

家で二人を待つのもヒマなので、オレとヒデキも機種変を行う電気店まで付いていく事にしました。

ヌマタ:じゃあ、さっさと済ませてくるお。
オレ:おう。


変更が終わるまで店内を見て回ります。
年の瀬と言う事でお客さんがたくさん来ていますが、本当に大変なのは初売りの時でしょう。
きっとフロアが埋まるぐらいの人が押し寄せるんでしょうから、あまりその状況は考えたくもありません。
逆に家から出て行きたくなくなりますんで。
初売りそのものが仙台の名物ってのも、ちょっと考え物ですな…。


しばらくすると、ヌマタが戻ってきました。

ヌマタ:機種変出来たお。
オレ:良かったな。


あんな同意書でも一応何とかなったようです。
…まぁ、携帯を悪いことに使うわけでもないんで問題無いでしょう。

オレ:それにしても、ほぼニートのお前がよく機種変なんて出来たな。金あったのか?
ヌマタ:ああ、割引とかポイントとか使えば300円ぐらいで出来るよ。
オレ:300円!?
ヒデキ:安っ!!


い、今やそんな額で携帯を変えられるのか…。

オレ:…何かオレも機種変したくなってきたな。今の奴もう2年近く使ってるし。
イタヤン:オレも画面壊れ始めたから、買い換えるかな…。


とりあえず今は面倒なので、来年にでも考えようかと思います。

オレの隠れ家

さて、とりあえずこれで4人というモンハンをやるための最低限の面子が揃った事になりますが、まだ時間も午後の4時ごろなのでフルメンバーが揃うまで時間が余ってしまっています。
…ちなみに今日はオレ達以外に、帰省しているワッツ&相楽のお馴染みのメンバーに加え、相楽の友人である霧衣さんとサクさんも来る予定です。
つまりフルメンバーは8人。
集会所を分けて行われる前代未聞の狩宴が繰り広げられる予定なのですが、彼等にも予定はあるので集合出来るのは午後8時頃になるんだとか。
その時間までまだまだ余裕があるので、今からちょっとしたお店に行くことにします。

オレ:今日は12月31日。31日と言えば東京で冬コミが開催されている日だ。
ヒデキ:そうだね。
オレ:むこうじゃ「Fate/Zero」の最終巻だとかが発売されているが、実は仙台でもそれがリアルタイムで手に入ったりするのだよ。
イタヤン:マジで!?
オレ:まぁ、仙台の同人ショップに行けばの話だけど、この年の瀬の忙しい時にあそこまで行くのはオレも嫌だ。だからそこよりもう少し近い「売っている可能性のある店」に行きたいと思う。友人を一切連れて行った事の無い、オレの隠れ家的な店だな。
ヌマタ:おおぉ、wktk


奴らの興味も沸いたようなので、早速出発です。
バイパスを北上し、愛宕橋に入る少し手前。
そこで曲がって奥へと入ると…。

オレ:ここがオレの隠れ家「コンプシーガル」だ。
イタヤン:おお、こんな店が!?
ヌマタ:知らんかった…。
ヒデキ:これはすげぇ…。


閑静な商店街に突如現れた異空間に3人は興味津々なご様子。
なので早速店内に入る事にしました。

ヒデキ:うおおおおっ!?
ヌマタ:これがシーガル!?
イタヤン:アッー!


店内は同人CD、同人ゲーム、初音ミクなどの各種ソフトまで取り揃えている夢の空間。
まさにオタクの宝石箱といった趣ですが、その一角に冬コミの新作コーナーが構えてあったので早速その辺を見てみます。

オレ:お、「うみねこのなく頃に」の新作もあるな。
ヌマタ:今日出たのか!


販売開始は今日の午後4時からと事前情報で知っていたので、まだ売り切れはありません。
いくつか欲しい物を見繕ってレジへと持って行き、店を出ましたが、3人はまだ興奮冷めやらぬようです。

ヌマタ:今度金が入ったらまた来よう…。
イタヤン:ああ、ここは熱いな…。
ヒデキ:マジヤベェ…。


気に入ってくれたようなのでオレも満足ですが、こいつらもすっかり毒されたなぁと、ふと思ってみたりします。
まぁ人様に迷惑をかける趣味でも無いんで、節度さえ守れば大丈夫でしょう。
それが出来る奴らだと確信してここに連れて来たってのもありますんで。
ステキなマニアックライフを謳歌してくれればと、兄として思います。

晩飯は大騒ぎ

さて、あれから帰宅し、それなりに時間も潰したのでそろそろ晩飯と言う時間となってきました。
食い物は満場一致で寿司という事になったので、さっさと食いに行きます。

オレ:飯食ったらそのままワッツを迎えに行く予定だから、帰りは車に5人乗る事になるわけだな。
ヌマタ:それなら2台で行こうぜ。オレとヤンさんで別に車出すから。
オレ:そうか。そんじゃそうしよう。


何気なく車を2台に分ける事になりましたが、これがとある悲劇を生む事になるとは、この時知る由もありませんでした。

オレ:やっと着いたな。
イタヤン:腹減ったぜ。


店内は比較的空いていたので、すぐに食べる事ができました。
…が、食い終わるまで少々時間が掛かってしまい、店を出る頃に時計は既に20時に。
しかもそのタイミングで相楽から自宅付近のコンビニまできたというメールが届いてしまいます。

オレ:うおお、ヤベェ! 急ぐぞ!!


急いで出発しましたが、今度は身内からトラブルが発生します。
オレの後ろについていたはずのヌマタの車が、高速でオレを追い抜いていってしまったのです。
すれ違いざまにふざけて手を振るヤンさん達の姿が見えましたが、その直後に道が混み始め、雪も降り出してきたのでスピードを出す事ができません。
で、結局二人を見失ってしまいました。

オレ:あんのバカ野郎ども…!!
ヒデキ:どうするユウちゃん?
オレ:とりあえずこのままワッツの家まで行こう。それが最優先だ。


仕方ないので相楽達にはもう少しコンビニで待っていてもらい、ワッツにも少し遅れる旨の連絡を送って、このまま南へと進路を取る事になりました。

三つ巴のスリルタイムス

コンビニに相楽、我妻家にワッツを待たせ、何処かへヌマタ達を見失うと言う三つ巴の心配事を抱えたまま、ワッツの実家のある町までやってきました。
と、そのタイミングでヌマタから連絡が入ります。

オレ:…あいつら、相楽のいるコンビニまで行ったらしいな。
ヒデキ:行き先を勘違いしたってこと?


だから店を出る前に後からついて来いって言ったのに…。
まぁ、居場所が分かったんならそれでOKでしょう。
奴らには家で待っていてもらう事にします。

オレ:…ほい、到着。


そうこうしている内にワッツの家に着いたので、奴を呼び出します。

オレ:悪いな、待たせて。
ワッツ:いや。何かあったの?
オレ:まぁ、飯食うのが遅くなったってのが何よりなんだが、その他にも色々な…。


とりあえず積もる話は道中でする事にして、次に相楽の下へ向かう事に専念します。

ワッツ:そういや、お土産があるんだが。
オレ:お土産?
ワッツ:今日、冬コミに寄って来たんだよ。
オレ:何だ、エロ同人誌か?
ワッツ:違うわ!! もっと驚くようなモンだよ!


…驚く?
冬コミに関係があって、オレが驚きそうな物と言えば…。

オレ:ちょっ…、お前まさか…!
ヒデキ:え? え?
ワッツ:ふふふ…、そのまさかさ。


そう言って奴がカバンから取り出したのは…




オレ:ロ、ロックマンNCの攻略本!?
ヒデキ:ほ、本物!?


まさか実物を目の当たりに出来るとは思わなかったので、ヒデキと一緒に目が点になってしまいました。

ワッツ:近くのサークルに用があったから、ついでに買ってきた。
ヒデキ:す、すげぇ…。
オレ:ほ、ホントにすげぇ…。
ワッツ:その顔が見たかったぜw


NCをクリアしたというこの絶妙のタイミングに持ってくるとは…。
ワッツ、恐ろしい子…。
何か思わぬハプニングに頭が真っ白になりかけましたが、相楽たちの顔が浮かんだのでウズウズする心を抑えて車を走らせます。


で、30分ほどしてコンビニへ到着。
彼らの待っている車へと声を掛けます。
…すると相楽達は車内でモンハンをやっていました。

オレ:すまんな、待たせた。
ムイ:お久しぶりです。
サク:ご無沙汰してます。
オレ:いやいや、こちらこそ。
相楽:今ちょっと「白黒つけるぜ!闘技場!」のアイルー狩りしてますんで、キリの良い所まで行ったら家へ向かいますー。
オレ:おう、了解。


…待ちくたびれてるんじゃないかと心配しましたが、その必要は無かったみたいです。
まぁ、とりあえず家に向かうか。

集いし猛者達

こうしてようやく我が家に本日のフルメンバーが揃いました。



ノーダメージで金竜を狩るハンマー使い、相楽。
あれから片手剣を突き詰め続け、その極意を会得したというワッツ。
ボウガン、弓の両方を使いこなすサポートの鬼、ムイさん。
たった二月ほどでHR6まで駆け上がった期待のルーキー、サクさん。


そして防御力500を超える鉄の城となった、イタヤン。
状態異常攻撃に精通し、オールマイティに武器を操る男、ヌマタ。
究極の装備と腕を持った未来のサーヴァント候補、鬼畜王ヒデキ。


まさに古今東西の猛者が、一堂に会したこととなります。

オレ:いや、こいつは壮観だな…。
ヌマタ:ユウちゃんの部屋じゃないみてぇだw
ワッツ:っていうか狭いってwww


…まぁ、一部屋に8人というすし詰めな状態なので、文句を言われても仕方ありません。
というか相楽なんか座る所無くて立ってるし。

オレ:仕方ねぇ。ヒーターを廊下に出してスペース確保するか。
ムイ:あとは8人も居ますから、熱気でカバーっすねw


さて、スペースも確保できた所で早速狩りを始めよう…と思いましたが、何やら相楽がお土産を持ってきてくれたようです。

相楽:どうぞ。
オレ:おいw こいつはwwwww





何とお土産は、初音ミク鏡音リンのグッズ一式でした。

オレ:お前も冬コミ行ってきたんかい!!!
相楽:どうぞお納めくださいm(_ _)m


チクショウ…!
お前らオレの好みを知り尽くし過ぎだぜ!!




…オレもいい友達を持ったもんだ。

MHP2狩り収め

集会所に入れる人数は最大で4人までなので、入る前にオンラインロビーを全員マニュアルに切り替え、チーム分けもここで決めてしまいます。

サク:やっぱチーム分けは裏表で?
ワッツ:それが良いでしょ。
オレ:じゃあ恨みっこ無しでやるか。


で、決まったのがこの面子です。

  • チームA「全て遠き理想郷」
    1. オレ
    2. ワッツ
    3. ヒデキ
    4. ムイ
  • チームB「ハンマー・斬・ブラック」
    1. 相楽
    2. ヌマタ
    3. イタヤン
    4. サク


とりあえず我がチームは強い敵を求める事を念頭に置いて標的を決めます。

オレ:黒龍…、はキツ過ぎるよな。
ムイ:正直やったことないんで…。
ヒデキ:だったらJUMPテオっしょ。強いし。
ワッツ:ああ、それやってみたいと思ってた。
オレ:…こいつも強いけど、とりあえずやってみるか。


っつーわけで、今年最後の狩猟相手は強敵JUMPテオに決定。
早速お互いの装備を相談しつつ準備に取り掛かります。

オレ:オレはいつもの「朧火」で行くぜ。
ヒデキ:やっぱ双剣は欲しいから「葬龍剣」で。
ワッツ:一応「蒼鬼」。
ムイ:自分はボウガンでサポートに徹しまっす。


ムイさんの「サポート」という言葉が戦いにどんな影響を及ぼすのか少し気になりますが、とりあえず3人がアタッカーという事に間違いありません。
決死の戦闘が予想されますので、持てる限りの回復薬や硬化剤などをアイテムポケットに詰め込みます。
で、出撃。
ベースキャンプで更に必要なアイテムを揃えた後、迎撃区へ走ります。

オレ:うおっ! いきなり出やがったなこの野郎!!


エリア3に入ると、いきなり目の前にJUMPテオが居ました。
相手が相手なのでビビリましたが、問題はここで奴と戦う事よりも奴がここで行おうとしている事です。
奴がこの高台の上にいるということはすなわち粉塵爆破をするという事。
つまりここに居たら即死は免れません。
開始早々死んでなんかいられないので、急いで高台最上段から逃れて下に降り立ちます。
そして上方では案の上の爆発音が。

オレ:危ねぇ…。


それにしても、本来はあの高台からバリスタか何かで牽制してから降りてこようと思ってたんで、思いっきり出鼻を挫かれてしまった事になります。
仕方ないんで朧火を抜き放って降りてくるのを待っていると、ワッツとヒデキがやってきました。
そして高台にはムイさんも。

ムイ:先にバリスタ撃ちます!
オレ:了解! 終わったら次の奴スタンバイしろよ!


そして降りてきたJUMPテオにアタッカー3人で一気に斬りかかります。

ワッツ:うわ、体力があっという間になくなるぞ!
オレ:炎ガードがうざすぎるな…!
ヒデキ:とにかく角折り優先で行こう!


で、頭めがけて集中攻撃しますが、一度では折れず。
逆に痛手ばかり喰らってピンチを迎えてしまいます。

オレ:ヤベェ! このままじゃ…!


体力ゲージが三分の一にまで減ってしまい、絶体絶命の状況に陥ったその時、突如として体力が回復し始めました。

ムイ:ギリギリ間に合った…!


何と、回復してくれたのはムイさんでした。
ここで「そうか、サポートとは生命の粉塵を使う事か!」とようやく合点が行きましたが、そう思った直後も回復の手は止みません。
それどころか何故か硬化まで発動。

オレ:え?


お次は鬼人化も。

ワッツ:ええ!?


…と、ここで改めて気がついたんですが、出撃時のムイさんの装備は「フルフルU」だったんですよね。
フルフル装備の特徴といえば「広域化」。
つまりムイさんは生命の粉塵を使用していたのではなく、広域化のスキルによって範囲を広められた回復薬や硬化剤を使っていたということになります。

オレ:あー、なるほど。サポートってのはそういうことか…。


彼の使う回復アイテムはみな全体にまで効果を広げるので、誰かが傷ついたら即回復させる事が可能になるって事です。
まさにこれこそ真のサポート。
何物にも代え難い磐石の盾とも言える活躍っぷりでしょう。

ヒデキ:サポートすげぇ…。
ワッツ:これはもう負ける要素なんて無いな。
オレ:あとでオレ達の持ってる回復アイテムは全部ムイさんに預けるぞ!!


ダメージを受けても即回復というルオゾート*2衛宮士郎もビックリな状態なので残りHPを気にせずに斬り込めますが、それでも即死攻撃だけはムイさんにもどうにもならないんでこれだけは気をつけなければなりません。
特にやばいのは尻尾攻撃。
こいつで一度痛い目を見ているんで、細心の注意を払う必要があります。
となればこいつを落とす為の最大の牙城は「角」と「尻尾」の2箇所のみ。
初めて組むこのチームで勝利をもぎ取れるのか…。
ここからが真の正念場です。

わがつまテクニック

オレ:ヒデキ、オレはタイミングを見るから龍撃槍を頼む! その後の爆弾は任せろ!!
ヒデキ:了解!!
オレ:ムイさん、起爆よろしく!
ムイ:OK!


直接対決から龍撃槍→爆弾のコンボによって角を折る事には成功しましたが、まだ今までで一度も切り落とした事のない尻尾が勝利への道を阻んでいます。
一応これを無視するという回り道をしても勝つ事は可能ではあるんですが、現在はサポートのお陰もあってかすこぶる好調な進撃を行えているので、この流れならぶった斬って近道をする事も可能でしょう。
となればギャンブルじみた道を行くのもまた一興。
我々はこのまま尻尾切断コースへと進路をとることにしました。

オレ:改めて言うけど、あの尻尾は黒龍の尾と同じぐらいの威力があるぞ! 攻撃は慎重にな!


…とか言ってるオレがやられてはカッコ悪いので、慎重に引き退き斬りでこつこつとダメージを与えていましたが、ここである男が突然の特攻を仕掛けます。

ワッツ:うおおおおおお!!


そいつは片手剣マスターのワッツでした。
直撃喰らったら内蔵の一個でも破裂しちまうんじゃないかというような尻尾の猛攻を掻い潜り、構えた独龍剣【蒼鬼】で放った一撃は見事に尾を捕らえ、根元からバッサリとそれを切り裂いてしまいました。

オレ:おおお、やるぅ!!
ヒデキ:かっけぇ!!


夏にはまだHR1のひよっこだったワッツがここまで強くなっているとは…。
どうやら奴の成長は本物だったようです。
…となればオレも負けてはいられません。
奴に続いて特攻をかけようと思いましたが、体力が半分ぐらいにまで減っていたのでまたもや慎重に回復してから行く事にします。
が、こっちが行く前にJUMPテオの方が突っ込んできてしまいました。



┏━━━━━━━━━━━┓                                   
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          ┃  ┃          ┃┃┃┃  ┃┗━━━━━━━━┛  
          ┃  ┃          ┗┻┛┃  ┃                  
          ┃  ┃          ┏━━┛  ┃                
          ┃  ┃          ┃        ┃              
          ┗━┛          ┗━━━━┛                


で、1アウト。
その後、戻ってきてすぐに討伐が完了してしまったので結局はいい所無しでした。
…最後の最後でカッコ悪ぃなぁ。

今年最後のお仕事

狩りが終わった頃に、じいいちゃんが部屋にやってきました。

じいちゃん:そろそろ行くぞー。
オレ:ああ、了解。


毎年12月31日の夜には神社に行って年越しをするのが恒例行事となっているんですが…。

オレ:今年はどうすっかねぇ。人多すぎるんだよな。


何たって今回は総勢8名です。
一台の車では乗せきれませんし、かと言って乗れなかった人を部屋に置いてけぼりにするわけにもいきません。

サク:じゃあ、車分けて行きますか。
ヌマタ:オレはヤンさんと行くぜ。


で、結局3台の車で神社まで行く事に。
到着してからは甘酒を飲んだり、ご近所の皆さんに挨拶回りをしていましたが、ある時に突然ヤンさんとヌマタがかしこまり始めました。

イタヤン:あけましておめでとうございます!!
ヌマタ:今年もよろしくおねがいします!
オレ:え? 年明けたのか!?


よく見ると設置されていたテレビには既に「2008」の数字が踊っています。

ムイ:いやー、明けちゃいましたね。
相楽:じゃあ、とりあえず甘酒で乾杯しますか。
サク:いいねぇ。


今年は例年以上に賑やかな年明けになってくれたんで、嬉しい限りです。
この調子ならば、きっとまた楽しい1年になってくれる事でしょう。


オレ:そんじゃ、鐘撞いておみくじでもしますか!
ワッツ:おお、やりますか。
相楽:じゃあ重鎧玉出すためにお賽銭は10円にしましょう。
ヒデキ:新年最初のお願いがそれwww


…まぁ、あんまりバカやりすぎるのも問題ですけどね。

狩りはじめ

帰宅後、早速新年第一発目の狩りをやる事になりましたが、その前にビールで乾杯をします。

ヌマタ:じゃあ、乾杯の音頭はユウちゃんに。
オレ:あ、オレか!?


いきなり振られてしまいましたが、とりあえず言いたい事はあらかじめ頭にはあったんで、適当に言葉を作って吐き出す事にします。

オレ:えー、3月にはP2Gも発売しますんで、今年もひとつ「狩らないか」って事で…。
ワッツ:それかよwww


…読まれてたか。
まぁ、いいや。

オレ:そんじゃま、かんぱーい!!
一同:かんぱーい!!


その後、おめでたい敵という事で金竜と銀竜を狩りました。

オレ:サクさん、鬼人斬り行くぜ!
サク:了解!!


同じ太刀使いのサクさんとダブル鬼人斬りをかましたりして大いに盛り上がったので、また近いうちにこの大人数で狩りをしたいですね。
ちなみにミーは夜勤だったので、今回の猟宴には参加できませんでした。
次こそは奴のスケジュール優先で予定を組みたいと思います。

*1:NCのウッドマンは白いので白樺マンと呼ばれている。

*2:スーパーロボット大戦EXに出てきた大ボス。何かダメージ受けてもすぐ回復する無敵システムとかいうのを積んでた気がする。