「BLACK LAGOON The Second Barrage」総評

全話見たということで、総評を述べさせて頂こうかと思います。
とりあえずこのアニメに言える事は、原作に忠実だった事ではないでしょうか。
「マンガでは出来るけどアニメでは出来ない」というような描写を平気で描き、英語やロシア語で喋るシーンもきっちり再現し、更には通訳のシーンで挿入された「今、ロシア語に切り替わりました」と言うロックのセリフや、雪緒を迎えに来た車が仰々しく校庭に並んで停まるシーンなど、原作では描く必要も無かった細かい部分まできっちり作って盛り込んでいた所が何よりの証拠でしょう。
内容は世間的に決して褒められた物ではありませんが、そのスタッフの仕事振りには目を瞑って余りある物が確実にあったと思います。
その誠実さたるや、まるで愛ゆえに悪事に手を染める女の如しですよ。
ただ、そのクオリティの高さが仇になって、ラスト2話がえらく陳腐に見えてしまったのが非常に残念ですかね。
あれさえなければハルヒを越える傑作になっていたかもしれませんから…。
いや、まさに「画竜点睛を欠く」とはこの作品の事を言うんでしょうな。
本当に惜しい事をしてくれたものです。
可能なら3rdシーズンでも作って汚名返上して頂きたい所なんですが、この際同じサンデーGXのドンパチマンガである「ワイルダネス」でリベンジしてくれても良いかもしれませんね。
まぁ、アニメ化してくれる保障など何処にもないんですが、同じく映像化したら化けそうな作品だけに淡く期待はしておこうと思います。
…っていうか頼むよ、マッドハウス
オレは信じてるぜ。