「クローバーフィールド/HAKAISHA」鑑賞(軽くネタバレ)

観たい観たいと以前から言っていたクローバーフィールドをようやく観て来ました。
率直な感想を言うとすんげぇ面白かったです。
普通映画は主人公を中心に据えつつ、そこに存在しないはずの第三者の視点…、いわゆる「神の視点」から見て描かれて行くものなんですが、このクローバーフィールドはその神の視点が存在しません。
その代わりに主人公達が持つ一つのカメラに視点を一任しています。
なので画面から得られる情報は主人公達と全く同じ物しかなく、わけもわからずに逃げ惑う様をまるで自分が体感しているかの如く味わう事が出来ます。
謎の巨大な怪物に襲われるニューヨークの街がこれでもかと言うほどリアルに描かれる上、劇中に一切音楽が登場しないほどに徹底されたドキュメンタリー風の映像のお陰で今までに無い臨場感を生み出すことに成功しているのは一種の発明と言っても過言じゃないでしょう。
正に新時代の怪獣映画だと思います。
けどその特殊な視点の関係上、結局あの怪物が何者で、どのような経緯で発生して、その後どうなったのかも語られはしないので、気になって仕方が無くなるのは問題といえば問題ですかね。
というかそもそもタイトルの「クローバーフィールド」って何なんでしょう?
全く分からん…。
でもこの映画は謎を明らかにする事がメインの話ではなく、あくまで斬新な映像と怪物の姿を楽しむ事が重要なので下手に続編とかは作らなくても良いのかも知れません。
だってこれを普通の映画として撮ったら絶対につまらないでしょうからね。
なので結局はアイディアの勝利、という事になるんではないかと思います。
でもやっぱり謎だけは気になるんで、映画以外の何らかの形で明かしてくれると嬉しいですね。


ちなみに怪物の姿なんですが、自分の見た感じではヤモリの胴体に蛙の頭とカマドウマの手足をつけたような生き物に思えました。
まぁ、あんまりセンスの良いもんじゃなかったですかね。
ちゃんと見たい方は劇場へどうぞ。